いとテラスcafé 始まります!
いとテラスcaféは、私いとやんがご紹介したい毎回各分野でご活躍中だったり、興味がひかれる活動をされていたりする人物に光をあて、鋭く迫る至高の一時間です。
イメージ的にはラジオ放送のように、暖かい飲み物を飲みながら。
また、ゲストの方に質問をするなど参加の仕方はなんでもOK!
人それぞれ感じ方は違うかと思いますが、あなたが初めの一歩を踏み出すきっかけになり、多様な人や分野とつながるお手伝いをする機会をワークショップを通じて創り出すことが、私にとってのミッションであると考えています。
おそらくONtheUMEDAの企画史上、ダントツの緩さと自由度でみなさんをお迎えいたします(周囲の人への迷惑や進行上の妨げにならなければなんでもOKです)
今回のゲストは感情解放メンタルコーチ 品川和明(しながわ かずあき)さん 少年時代の価値観形成へ
(いとやん:以下いと)みなさん、こんばんは!本日はいとテラスにお越しいただき、誠にありがとうございます!私は心理イベントクリエーターとして活動しており、NLP心理学を軸に叶えたい目標や様々な人を結ぶ「心の駅」をつくる取り組みを行っており、この「いとテラスcafé」もその一環になります。さて、今回のゲストはプラントエンジニアでもあり、コーチングを通じて夫婦・親子関係改善にも取り組んでおられる感情解放メンタルコーチの品川和明さんです。今日はとても楽しみにしておりました。
(品川和明さん:以下品川)今紹介があったようにコーチングを学んでいるのですが、特にメンタルブロック。生活のなかでも「怒られたらいやだなあ」とか思いますよね。そういった内容を掘り下げてメンタルを解放していくことを得意としています。でもそれよりも「プラントエンジニアって何?」と思う人もいらっしゃいますよね?
(いと)私も最初はそう思いました(笑)
(品川)ごみ焼却場の設計をメインに17年間専門家としてやっています。
(いと)簡潔にありがとうございます。まずは今の取り組みに至るところを品川さんの子どものころから切り込んでいきます。なお今日は参加者のみなさんと質疑応答の時間も準備しています。疑問に思ったことはぜひその時に。では、話を戻して品川さんはどんな感じの少年時代をお過ごしになっていましたか?
(品川)小から中高生まで友達は少なかったです。友達ができても長くは続かない…。コンプレックスがあったんですが、ちょうど小4の頃です。みんな自転車を買ってもらって乗っているけれども、周りはかっこいいマウンテンバイクばっかり…。僕だけはママチャリでした(笑)ここで「自分は周りとは違う、恥ずかしいな」と感じる。つまり周りの子と比べてしまう、そんな子でした。
(いと)その時の経験って今の品川さんにどう影響していますか?
(品川)周りにいる人と比べる。そして「自らは正しくあるべし、他人に恥じない生き方をしなければ」と思っていました。その後これをバネにして国立大学に入り、就職するなど真面目には取り組んできたかと思います。
(いと)大学に入ってから本当にやりたいことが少しずつ実現できてきた?
(品川)中学はバレー部でしたが、顧問は厳しいし、休みもなかったんです。その反動で、高校は帰宅部でしたし、友達と遊ぶこともなかったんです。このままではいかんと思い、大学に入ったら吉野家でバイトをしたり少林寺拳法を始めたり。そして彼女もできて一人の孤独をバネにして飛躍できた時期ですね。
(いと)大学の頃から光が差し出した?
(品川)ええ(笑)

仕事での転機
(いと)大学卒業からエンジニアになられた。ただ、エンジニアと今の活動の内容はかなりかけ離れてますよね?特にエンジニアをされるなかで困難だったことを教えてもらいたいです。また「大変だけれども後になって学びになったよね」ということも合わせてお願いします。
(品川)ごみ処理場の設計を17年間やってきたんですが、3~4年スパンで一つの仕事が終わるんです。そのため全体像が見えない。そんなしんどさがあった。浅く広く目の前の仕事をただこなしていたんです。いざ責任者となったときに全体像が把握できなかったり、リスクを見落としたりすることがありました。具体的には焼却炉を冷却しすぎて燃えにくくしたため運転が停止してしまうと言う設計ミスによるトラブルを発生させてしまいました。さらに上司もパワハラ気質でしたしね(笑)その後2年間はほぼ放心状態でただ会社に行って帰って寝るだけの毎日。辛かったですね…。
(いと)本当に精神的に辛かったのですね。それでも2年間、よく続きましたね。
(品川)鬱って診断書をもらおうとして病院に行くと、IQテストとかさせられるんです。意外とIQ高かったんですよ(笑)でもそれで「大丈夫ですよ」ということになってしまって離脱できなかったんです。まあのらりくらりとしつつも改善策を講じて結果的に乗り切ったということで。それは自信にもなりましたよ。これが人生のターニングポイントになりました。
(いと)その経験から得た学びとは?
(品川)若手にも言っていることですが、当事者意識。言われたことだけをやるんじゃなくて、2~3年後も見据えて自分事とすることの大切さを学んだ感じかな。

家庭での葛藤とコーチングの出会い
(いと)なるほど…。たしかこの頃ご家庭も大変だったとか。このことと今やっているコーチングがどう繋がってくるんです?
(品川)次女が生まれてからなんですけど、僕にとって本当に下の子がかわいいんです。それも生まれた瞬間から。それがどうなるかというと、下の子に甘くて上の子に厳しいということになっていきます。それから姉妹同士でケンカが多発するんですね。お姉ちゃんが妹をいじめるとなると、私も感情的になってしまいお姉ちゃんに思わず手を出してしまうということも…。お姉ちゃんになぜそんなことをするのか聞いてみると、「妹が嫌いだから」と言うんですね。
(いと)それはまたすごいね…。
(品川)その時はそれ以上掘り下げずに終わりました。でも、なんとかしたくてここでコーチングが出てくるんです。YouTubeでコーチングの先生の話を聴くと「潜在意識を変える」ことでトラウマなどに対処できるということで「これはおもしろいな!」と思いました。それから2年かけてここに立つことになったんですけれども…。
(いと)その話は2年前だった。YouTubeでコーチングに出会ってすぐに取り組んだんですか?
(品川)コロナの時期にそのYoutubeを見始めたので、本格的に取り組むまで2年かかったんです。今だったらおもしろいと思えばすぐに動けるけれども、当時はそうじゃなかった。今日お越しいただいたみなさんはすごいですよ!今日呼んですぐに来て下さる方もいらっしゃるし(笑)
(いと)ありがとうございます(笑)
(品川)リアルな場に行くのも怖いしまず面倒くさかったですしね。2年間は動かずにひたすら家で勉強していましたね。
(いと)講座を受講する決断も大きかったでしょうが、どうやって実現したんでしょうか?
(品川)それはタイミングが来たということかもしれないけれども、2年間自分の頭の中で考えただけでは変わらなかったということと、やはりお姉ちゃんを何とかしたいという思い。その感情が爆発したんですね。
(いと)コーチングを学んだ結果、お子さんへの対応や感情に変化はあった?
(品川)そこはしっかりとお話ししたいところですよね。コーチングを受けるとまず自らが変わるんですよ。ある時コーチング仲間と娘の話をするとこみあげてくるものがあって、いったい何なんだろうと…。その後家に帰ってコーチング講座の感想を書いていたんです。その時にもさらに感情がこみあげてきました。これが何かというと、僕は自分のことをお姉ちゃんに投影していたんです。僕自身も弟と比べられ、弟の方がかわいがられて…。一人目は当然一人っ子であって元来愛情の全てを一身に受けていたのが、二人目が生まれると与えられる愛情は半分に。下の子は手がかかるからさらにもらえる愛情が減って30%に。その結果、「上の子はかわいくないんだ」という潜在意識が芽生える。これが投影されて上の子に厳しく接してしまったことに気付いたんです。それに気づいたとき、「本当にかわいそうなことをした」と罪悪感が膨らみ、一人で号泣していました。その後奥さんに「長女に厳しくあたった理由はこうだった」と泣きながら話し、長女がその後起きてきた時に「今まで厳しくあたってごめんね」と謝りました。長女は「なんのことだ??」といった感じでぽかんとしていましたけど(笑)
(いと)お姉ちゃんとの関りはがらりと変わった?
(品川)結果的には今でもきつくあたることはあるんですが、反射的に感情的になることがなくなりました。そうすると前以上に愛情をもって接する意識も強くなり、そこは良かったなと。
(いと)お姉ちゃんの反応はどうでした?
(品川)実は変化が見られたんです。お姉ちゃんは以前からずっと癇癪持ちですが、僕の内面が変わったことで結果的に長女も変わった。コーチングのきっかけは「長女をなんとかしよう」ということから始まったけれども、変わったのは自分だったんです。自分が変わることによって世界も変わる。そんな経験ができたんです。

コーチングから得た宝物
(いと)それを経験することで職場や家庭の雰囲気も変わった?
(品川)直接つながってはいないかもしれないけれども受け止め方が変わったことで、他人から何かを言われても傷つきにくくなったかな。冷静に捉えられるようになり、相手から良くない態度をとられても自分の中に原因を求めるように。今までだったら「あいつが悪い」、「だからうまくいかないんだ」と他人のせいにしていた。でもコーチングをしてみてから、「自分の言い方がきつすぎたかな?」と振り返られるようにはなりました。そうすると生きやすくなってきたんです。
(いと)他の人は変えられない。でも自分を変えることはできるってことですね。
(品川)その点は腑に落ちたし、みなさんに大切にお伝えしているポイントになります。先ほどのパワハラ上司について気付いたことがあって。それは、当時はジェネレーションギャップが原因だと思って自分を納得させていたけれども、コーチングを経て捉え方も大きく変わってきました。
(いと)長い時間がかかりましたが、貴重な体験じゃないですか!
(品川)実際経験したからこそ使いこなせるんでしょうね。
現在の活動と課題
(いと)現在、登壇やオンラインの活動を積極的にこなされていますが、今後どんなチャレンジをしたいですか?また課題だと思っていることがあれば合わせて教えてください。
(品川)会社が嫌で、起業しようと思っていましたが、コーチングを通して本業のプラス面も見えてきたんですよね。なので、先ず大切なのは理念からと思います。私が掲げた理念は、「自分らしく自由自在に生きる」こと。自分らしくと言っても、みなさん、私も含め、いろんな洗脳を受けているわけですよ。だからまずは本当の自分を思い出すことなんですね。自由自在というのは引き寄せの法則を長年研究しているので、「願望を設定して実現する」ということも伝えていきたい。またストレスに対応するために心だけでなく、身体にも注目しています。
(いと)心と身体って表裏一体ですからね。
(品川)気功とかもやっていますよ。興味ある分野を極めていくことで使命発見というか、新しいことが現れる。やりたいことをやるべき。行動の先に成長があるから。
(いと)今、一番楽しいでしょう(笑)最終的に品川さんはどんなところに向かいますか?
(品川)ここまでお話ししたのは理念。ここからはツールとしてのコーチングです。問題解決する際にメンタルブロック解放を行います。たとえば人見知り。怖いという感情を掘り下げると、よくあるのが「かつてお母さんに厳しく接された」ということも多い。そういったことに気付いた時に実は無意識を書き換えることができる。そうすると問題も改善され、結果的に世界も変わると。そう考えると僕は問題分析が得意だったんだな…と(笑)
(いと)大人になってからですね、いろいろと気付いてくるのは。成長するのって、たとえ50、60歳になっても遅くない気がしません?
(品川)本当にそうですね。
(いと)さて、早いことにここまでで30分経ちました。ここからは参加者の方といろいろなやり取りを行い、品川さんにどんどん疑問や相談をぶつけてもらいますよ~

活発な質疑応答のコーナー
特に後半はいろんな相談事が次から次まで湧き出てきて、より一層盛り上がりました。
特に上司の方との付き合い方や上司の言うことに納得できずに悩んでいる方も多くいらっしゃっていました。
企画を行う際の仲間とのモチベーションとのギャップや、自らの感情を相手にうまく伝えられずにモヤモヤするなどいろんなお困りごとが出てきました。
その中で品川さんは丁寧に一人ずつ参加者のみなさんの気づかないところまで話を掘り下げていました。参加者は何かしら潜在記憶を書き換えられたのではないでしょうか。
編集後記
いとテラスcaféでは今社会で関心が強まり、注目されているテーマを巡ってたくさんの方からお話を聴いていきます。
お話を最初に伺ったときにプラントエンジニアで活躍している人がどうしてメンタルコーチとして歩みを進めようとしているのか疑問でした。
最近ONtheUMEDAさんで活発にイベントを実施されていることも存じていましたが、何がこの人をここまで駆り立てるのか…。
今回のお話しの中でこれまでの葛藤を包み隠さずお話しいただき、困難はあったなかでも逃げず誤魔化さずに全力で立ち向かったことが今の活動のリソースになっているのだと感じました。
それが伝わったのか、いつものゆるゆるな(いい意味で…)いとテラスとは全く異なり、参加者さんのメモを取る手にも力がこもっていたように感じました。
後半の参加者とのQ&Aのコーナーでも全員にお聞きすることができず心苦しかったのですが、たくさんの学びや気付きが得られたようで嬉しく思います。
品川さんはどんな小さなことでも行動する重要性を訴えておられました。
日ごろからふとした時に思いつくやりたいことをしっかりと書き留めて、小さなことでも実現させていきましょう。
クライアントに丁寧に付き添いながら潜在意識まで掘り下げて、世の中を明るく照らしていこうとする品川さんの今後に期待です。
自らの捉え方が変わると、世界は変わるのだから。
◎品川和明さんの活動を詳しく知りたい人は以下のリンク先からGO!◎
https://www.youtube.com/@radiancy_gifted
参加者様からのご感想
・テーマがとても良かったです。登壇者の体験も交えてお話しされていたのがわかりやすかったです。また他の参加者ともお話しできたのも良かったです。
・品川さんの実体験に基づく話が響きました。参加型ケーススタディの時間を増やしてほしいです。
・グループディスカッション形式で実況がいとやん、解説が品川さんで全体参加の形で進めるともっと面白くなりそうに感じました。
・品川さんが実体験をもとにわかりやすくお話しくださったところ、参加者それぞれに質問の機会があり個別に答えていただけたところ、終わった後も品川さんやいとやんとお話しする時間があったところ。参加者同士で話せる時間もあるといいのかなと思いました。
・品川さんご自身が、幼少からの、特に辛かった経験を話すのは葛藤もあったでしょうに、コーチングや幼少期の自分を癒しにいく過程がどれほど意味のある事か想像できました。
・参加者の悩みや疑問に対して、品川さんが真摯にかつ具体的に対応策を示してくださりそれを聞かせてもらうことで不思議と私自身の抱える問題も少し軽くなったように感じました。
・コーチングを踏まえた品川さんの誠実な提案や、いとやんの参加者に対するあたたかい受け止めも素晴らしくて、メモを取る手が止まらないとても有意義な時間でした。いとやんがいつも言っている「その時間をお花畑を通ったような気持ちにもできる」という感覚がとてもしっくりときました。
・「何か一つでもいいから新しいことをしよう」という提案につられ、帰宅してから残った仕事を頑張ることができました。体力も気力もばてていたはずなのに(笑)やはり人との対話が生み出すエネルギーってすごいですね。
など、貴重なご感想をお寄せいただきました。
